学童では法改正により、小学校6年生が通えるようになってもうしばらく経ちますが、5・6年生利用率は全体の5%前後と低い割合に留まっています。

現在は習い事がブームを通り越して、定番のものとなりました。そんな中で高学年にもなると都心では受験の為の通塾が多かったり、スポーツ系の習い事でもスタメンに抜擢される機会が多くなり、学童でなくても活躍できる場が多い事でしょう。

ここで、私の言う高学年は4年生以上の児童を指します。

ちなみに、私の学童では開所2年目の為、抜ける高学年は少なかったです。現在35人定員に対して4年生以上は8人(内6年生4人)となっており、全国の平均よりは多い形となっています。(去年は3分の1が高学年でした)。

ただ、前職では全体で3施設120人のうち高学年は10人前後であり、4年までにやめる子が多かったのは数字的にも体験的にも間違えてはいないと思っています。

またまた私の学童の話となりますが、去年いた5年生、4年生が1人も辞めることなく継続したのは、運の要素(募集人数が定員と同数だったこと)もありますが、全員に学童継続の意思があったことが何より大きいと思っております。

 去年のうちの学童での高学年イベントを年間で振り返るとこんな感じ

高学年が参加したイベント一覧

このほかにも、毎日の中でちょっとした寄り道をしたり、おやつの買い物に連れて行ったり、土曜日のお出かけで高学年の希望をよく聞いたりと、色んなことをやりました。

これらのイベントや日々の特別をするために、高学年の子たちとは3つの約束がありました。

①おやつの準備や片付け、お掃除等を大人と一緒に取り組む
②下の子の面倒(遊びに誘わせたら遊んであげる、注意する)
③宿題等のやるべきことにしっかり取り組む

だいぶ理想高く押し付ける形に見えますが、これらの行動を強制したことはありません。

私:「そういえばもうすぐ夏休みだけど、お泊りとかする?」

高:「したい!てか、ペンション行こう!!」

私:「えー、どこのよー(笑)。名護でいい??」

高:「全然いいよ!!いければ」

私:「OK,。じゃあ、名護らへんで1泊2日だねー」

高:「だめ!一泊は早い!一週間くらいとまろう!

私:「え!それは長すぎやっさ!せめて、2泊じゃない??」

高:「じゃあい2泊ね!絶対ね!!」

私:「いいけど、その代わり、お手伝いとか頑張るんだよ?」

高:「いいよ!いえーい!!」

こんな感じで、高学年の子たちの案が採用されます。

甘やかしているように見えますよね・・・

でも、これはあくまで案なのです!!

私の学童では、高学年の活動に対してはあまり制限をつけていません。ただし、活動するにあたっての予算は自分たちで確保することを条件としています。

高学年が予算確保のための活動を私たちは「高学年活動」と呼んでいます。

<高学年活動>
・販売活動・・・保護者や同法人内の従業員の方におやつの残りや、自分たちが作った料理を売る
・イベント・・・高学年レストランや夏祭りで出店を出してその収益(売上ー材料費)をもらう
・空き缶回収・・保護者等が持ち寄ってくれる空き缶を分別して、お金にする

色んな方法を提案したり、考えたりして高学年活動を実践していました。もちろん、利益を出すことが目的ではないので、原価計算などはあまあまですが、その方針を理解してくださるたくさんの保護者、職員に支えられて成り立っています。

このような活動が、高学年の子たちの充実した日々に繋がっているのではないでしょうか。

学童保育という枠組みの中で、「放課後を使って子ども達の健全な育成を支援する」ことは全学童に共通していることだと思います。

その中で、学年に応じた支援、その地域に応じた支援を職員らが考え実践し、追及する。

1年生と6年生がひとまとまりになる集団の中で、一律の対応は時として成長の機会を損なってしまいます。

「今、この子にはどんな支援が必要なのか」「この子達が充実した日々を送るためにはどうすべきか」をサービスと提供する学童の職員が保護者の理解を得ながら、時に協力をしてもらいながら実践していくことで、その最適解への道が開けるのではないでしょうか。

次回は、私が高学年との活動の中で、何を見据えてそのプログラムを組んでいるか等を語っていきます。

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