学童では人手不足な状況が常態化していると思います。

・低賃金
・土曜日や長期休みシーズンの偏ったシフト
・同僚・保護者との人間関係
・予想以上の業務量

などなど、学童の先生は長く続けている人がレアケースな現状があちらこちらで囁かれています。これでも最近は処遇改善等の補助もあり、昔に比べると所得も増えてきました。しかし、なかなか日本人の平均年収には遠く及ばないのも事実としてあります。

私が学童で働いていた時は、「平日13時から19時まで、土曜日隔週6時間、月給12万7千円(各種手当込み)」でした。正社員にもなれずパート職員でしたが、これだけで生活するのはしんどいところですよね。幸い私は実家暮らし、Wワークで別収入もあったのでこの金額でもありがたくいただいていました。

でも、将来的にこの水準では、結婚などは考える余裕もなさそうですね。

私の住む沖縄では、「学童の先生」の月収は15万~20万程度が相場のようです。もちろん、学童によって差はありますが高給というにはほど遠いものがあります。

そんな待遇にも関わらず、子ども達の成長を支援する志をもった方が大勢いることはとても尊いのではないでしょうか。私は、子ども達の健全育成を担う一員として支援員さんの地位向上を目指していくつもりであります。

そんな中、私は学童にて「高校生」を補助員として雇用しています。

「保育の質が落ちる」「高校生には任せられない」「責任感がない」等高校生を雇っていることには賛否が分かれることでしょう。

高校生を雇う理由について

それでも私は、高校生の雇用を行いました。その理由はいくつかあります。

・学童という存在をより身近に感じて欲しい
・「働くこと」がどういうものなのか知ってほしい
・目的を達成する手助けをしたい

私は、高校生を「保育者」としてみてはいません。どちらかというと、「子供の遊び相手」の認識です。そして、「職員のお手伝い」と思っています。高校生に「一人の戦力」として期待したり、他の職員のような保育をさせるのは荷が重いと思っています。だから、人員配置の「1」というよりは、+αな人材だと捉えています。また、高校生は子ども達にとっては、職員より近い存在であり「いい遊び相手」となってくれます。同時に、大人にとっても「洗い物」「そうじ」「片付け」等の業務をある程度こなすことができる人材となります。職員には「保護者対応」「事務作業」「保育」等その立場にある人しかできない仕事を任されているため、このような「雑務」はアルバイトの高校生がこなしてくれるとそれだけでも現場に重宝されるのです。
 一方で私が雇う理由には次のような思いもあるからです。「学童」という場所は通ったことがある人の方がまだ少ない場所でもあります。おおまかなイメージはもっていても、実際にどのような場所かは知らない人がたくさんいるのです。私は、学童とはどういう場所かをみなさんに知ってほしいのです。「子ども達一人一人の成長があって、その成長を一緒に喜んだり、応援したりできるお友達や大人がいて、たくさんの思い出が作れるかけがえのない場所」だと私は思います。それは、私が現にこうやって学童保育に向き合って感じてきているからです。これは実際に働かないとなかなか実感することは難しいです。比較的身軽な高校生という立場なら「アルバイト」という形で一緒に働くことができます。「誰かの成長を応援できる喜び」を知ることができれば、どんな仕事についても、どんな人とを関わっても、すごく充実した時間を過ごせるような人になれる。私はそう信じています。

と、だいぶ長く語ってしまいましたが、

もちろんデメリットもあります。

高校生を雇うデメリット!?

・未成年の為、保護者の許可や自己決定範囲に限りがある
・学校等の予定が入る場合がある
・「業務」に対しての責任感がない場合もある

学生の本業は「学業」であり「お勉強」です。そのため、学校の行事を優先することは当然のことです。デメリットというよりは、それを考慮した上での採用を前提にしないといけないと思います。また、法律上は就業できるといっても「未成年」であることに変わりはないので、保護者の影響は大きいです。働く前に事前に保護者の許可を取っているか等は確認した方がいいかもしれません。

 そして、「責任感」これに関しては年齢を問わず難しいものがあります。職員でも高校生でも「責任感」がない人ないし、ある人はあります。ただ、自分の任された仕事は人並みにやることは最低でもできればいいのではないでしょうか。意外と高校生の方が「真面目」に頑張ってくれたりする場面もあります。各々「責任」に対する捉え方・考え方は異なるため、リーダーが個々の能力や個性を見極めて仕事を割り振ることが大切です。

ちなみに私の学童では・・・

私の事業所では、現在2人の高校生が業務についてもらっています。

「楽しい」と言ってくれることが何よりうれしいですね。もちろん、楽しい事ばかりではなく、つらいことやめんどくさいこともこれから体験していくことになるでしょうが、「やりたい仕事」「やるべき仕事」「やりたくない仕事」のバランスを取りながら、「働くことは大変、でも楽しい」と思える人に育てていきたいという思いを抱きながら、高校生バイトに向き合っていこうと思います。

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