私は学童便りに自分の読んだ本を紹介することがあります。その中で、今回は「甘えさせる力」についてまとめてみました。

 「甘えさせるとわがままになるのでは」と思う方も多いかと思います。

私が思うに「甘えさせること」と「甘やかすこと」を間違わなければ、子どもの成長に「甘えるさせること」は大切なことだと思っています。

それは、臨床心理士の窪田容子さんが著書(PHPのびのび子育て、2019 3月号)にて「甘えを受け止めるほど必要な3つの力が育つ」と話していることから、少なからず間違ってはいないと信じています。

その三つの力は「自分を信頼する力」「人と関わる力」「自立する力」です。

例えば「甘えられる」ことで安心感が生まれ、安心感から失敗を恐れず何かに挑戦することに繋がります。そうして挑戦する中で人と関わることも増えるでしょう。さらに、挑戦して成功体験を積み重ねることで、自信となり、自立に繋がることにもなります。「甘えられる」存在が時に子ども達には必要なのです。

そして、甘えられるという事は子ども達と信頼関係ができている証拠でもあります。ぜひその関係を大切にしてあげてください。

一方で、大人は「甘えさせること」と「甘やかすこと」の違いをしっかり考えなければいけません。なぜなら、「甘えさせる」ことは大切ですが、「甘やかすこと」はわがままな人間になってしまうからです。

では、「甘やかす」とどんなことでしょうか。例えば、「毎回言う事を聞いてほしい時に甘えてくる」等です。何でも言う事を聞くことは甘えさせているのではなく、「甘やかしている」ことと私は捉えます。

過剰な「甘やかす」は、自分のことしか考えない「わがまま」に繋がります。それは時に、周囲の人との関わりも難しくなっていきます。そうなると、一番困るのはその子自身のはずです。我が子が困る姿を見たいなんて思う親はいません。

それならば、子どもの「甘える」を上手に生かすことを大人側で考えていかなければならないのです。難しいことではありますが、少なくともこの話を読んで「甘えさせる事」と「甘やかす事」があることに気づいた大人の皆さんは日々の生活でお子さんへの対応を考えるようになります。そうやって、「お子さんの成長を思って考える」ことは絶対に間違いではありません。まさにお子さんと向き合っていることです。

そして、向き合うことでお子さんを今まで以上によく理解して、「その子の成長のための行動」が自然と実践されていくと私は信じています。まずは、「甘えてきたお子さん」に素直に「甘えさせてみる」ことから始めてみてはいかがでしょうか。「甘えさせる力」は実はもう既にお父さんお母さんは持っているものですから。

余談になりますが、学童にも「甘えてくる子」は大勢います。そして時には甘えを受け止めることもあります。でも、学童で大事なのは「なぜ、今甘えようとしたか」を考えることです。そうすることで、「何か嫌なことがあったのか」、「何か不安なことがあるのか」はたまた「わがままを通したいのか」等を子供の行動を考えることに繋がり、その子に寄り添った支援に繋がると信じているからです。そういう私もまだまだ研究中です。

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